RocasaGranCanariaでの夢のような2シーズンが終わりました。
たった2年間。だけど、私にとっては、何にも変えられないかけがえのない2年間になりました。
出会いがあれば別れがある。分かっているはずだけど、まだまだ受け入れきれない自分がいます。
EuropeanCupが終わってから
EuropeanCupが終わり、たくさんの方々から連絡を頂きました。本当にありがとうございます。
それでも3日後にはまたリーグ戦があり、4試合残っていました。2週間で4試合。なかなかハードなスケジュールです。そして、ファイナルでの緊張が解けたからか、体調不良の選手が数人で始めました。私もその1人です。休むに休めない歯痛に苦しんでいました。笑
ここで、去年の歯医者の件が思い浮かぶ方いますでしょうか?
スペインの歯医者は3万かかる!?そして怪我・・・
https://yhndbl.work/athlete/auch/
そうです。そこの歯医者での治療ミスのせいで、歯茎?が感染しました。最後まであの歯医者は私を苦しめます。
別の歯医者に行きましたが、治療するにはお金がもったいないから、前行っていた歯医者でやり直してもらいなさい。と。早速アポイントを取ろうとすると・・・閉業していました。なんてこった。
日本に帰るまでの時間が迫っていたので、ここでは治療することができず、薬でなんとか・・・ということでしたが、数日で痛みもおさまり、無事に歯痛は解決。と思いきや、最終戦の前日に胃痛に襲われる始末。試合に集中したい気持ちもありましたが、自分の身体の異変との戦いでした。家の近くの薬局では、いろんな用件で行きすぎて店員さんと顔見知り。今日はどうしたの?と。笑
1試合1試合が終わるにつれ、このメンバーとできるのもあと数日か・・・と考えるようになり、表情には出さないようにしていたものの、寂しい気持ちでいっぱいでした。
自分でも分からない気持ち
最終戦当日。体育館に行くとチームの代表に声をかけられ、
「日に日にあなたは本当に良くなっていった。人としても素晴らしい人だった。知り合えて本当に良かったよ。」
そう言ってもらいました。何かもっと言ってましたが、涙を堪えるのに必死で覚えていません。
「ありがとう。」
とだけ告げ、更衣室へ。そこで大号泣。周りの子びっくり。笑
そこからもう涙が止まらない。試合前に、今シーズンでチームを去る選手の紹介もあり、そこでも大号泣。お別れ会を試合前にやらないで欲しかったです。笑
最終戦
そんな中でも、試合中はしっかり切り替えてプレーすることができていたと思います。
試合が終わってからはもう一度大号泣。泣くな!死ぬんじゃないんだから!って涙目のシルビアに言われながらも、いろんなことを考えると涙が止まりませんでした。
この記事を書いている今も涙が止まりません。何人かの選手には、
「チームから誰かが去るのに、今まで泣いたことなんてなかった。初めて涙が出た選手なんだよ。」
と言われました。嬉しいの一言に尽きます。
いろんな苦しいことがありました。今年一年は本当に、本当に苦しかったです。
あんなに覚えたかったスペイン語も、スペイン語が分からなければ良かった。と思うことが何度もありました。
試合後悔しくて、更衣室で叫び続けたこともありました。それでも、一度も日本に帰りたいと思ったことはなかったです。ここに居場所があったから。ここに居場所を作ってくれる仲間がいたから。
たくさんの人の支え
たくさんの人に支えられました。
チームメイト、スタッフ、Rocasaを応援してくれている中で知り合った人達、カテゴリが下の子達、ここに住んでいる日本人の方々、小さい島だからこそ顔馴染みになった人達。
多くの人が「ここから出て行かないで。」と言ってくれました。
数ヶ月後、今とは違う生活をしているなんて想像ができないくらい、ここの地、ここの人達を好きになっていました。悲しいです。でもこれが人生。人生何があるか分からない。出会いがあれば別れがある。分かってはいたけど、別れなんてなければいいのに。と心から思います。
2年前、このチームが私を見つけてくれました。正直、スペインなのに、島?!と思い、サインするのをためらいましたが、あの時決意して本当に良かった、とあの時の自分を褒めちぎりたいと思います。
EuropeanCup優勝という私のハンドボール人生最高の結果を残すことができましたが、それ以上に一生何にも変えることができない経験と、一生大切にしていきたい人達に出会えたことが、私の一生の宝物です。
何度も言いますが、今でもここを去ることが想像できません。長い間いることで築く絆もあれば、たった1年で築けるものもあります。
人生の2年間でここまで感情的になるとは思っていませんでした。
移籍が当たり前なヨーロッパで、こんなにも親身になってもらえるとは思ってもいませんでした。何もかもが想像以上の2シーズンでした。夢を叶えさせてくれてありがとう。ただただそれだけです。
さいごに
ヨーロッパ移籍を目指して動き出したあの時、こんな結末が待っているとは誰一人想像していなかったと思います。私もその一人です。
自ら行動することで、自分でも想像していなかったことが起きました。その途中がどれだけ苦しくても、腐ることなく自分の居場所を作ることで、最後には最高の景色をみることができました。
人との関係を大切にする。ハンドボールをする以前に私が大切にしてきたことです。人が人を助けてくれます。そこに国籍は関係ない。
これから先も、どんな人生が待っているか分かりませんが、今の自分なら何があっても大丈夫な気がします。
そんな強い気持ちを持って、新たな場所で頑張っていきたいと思います。