3ヶ月のオフが終わり、新シーズンの始まり。海外挑戦3年目にして、初めてのことばかり。環境が違うとこうも違うのか•••でも、私はここで戦わないといけない。
思っていた環境、そもそも思っていたことが違っていた
長い長いオフシーズンが終わり、ようやくスペインに渡航し、新しいチームと合流。何ならランサローテ島に着けたことがちょっとした奇跡です。
何度もチームに飛行機の手配を聞かれ、説明したにも関わらず、選択肢にもなかった自宅から6時間程かかる成田空港からの出発でした。
アブダビ経由でマドリードに着き、そのマドリードで８時間のトランジット。計２日間の移動でした。そんなこんなの始まりで、海外チームの標準が去年までいたRocasaGranCanariaのみの為、待っていた環境は想定外。
シーズン開始に練習着やユニフォーム、リュック等が間に合わず届いていない（ちなみにリーグ1週間前でも届いていません笑 むしろ噂によると去年はユニフォーム１枚だったとか何だとか•••）、ボールの新品はわずか6球、水分は全員で共有、前のチームで当たり前にもらっていた練習着、リュックや靴下。
当たり前にあった各自自由に飲める水やアクエリアス、ジュース。でもこの環境にびっくりしているのは私だけ。スペインリーグの状況を新たに知り始めています。
新チームでの練習開始
練習も始まり、3ヶ月オフ直後だったので、少しずつですが、やっとハンドボールをすることができました。でも、やっぱりレベルは去年とは違いかなり下がりました。
監督の指示は絶対に１度では伝わらない。言い切ります。絶対に１度の説明じゃ伝わりません。何度も何度も監督が説明して、やっと練習が続行される。
今やっていたことの逆をやるだけなのに、また練習が中断する。よくある単純な四角パスは、ミスが多発。ボールはいろんなところに転がり、拾うことさえもしない選手。
プレーしている人がいるのにも関わらず目の前を横切る選手。人数調整やチェンジボール、６球しかない良いボールをかき集めるのは私。センターをやりながら、ゴール裏のボールまでも拾いに走り回っていると、自分のことをスタッフかと思う時があります。
ボールはどこからかやってくるとでも思っているのか。日本人だからそう感じているのか、やっぱりコート外で気が利かない選手は、コート内でも気が利かないと思います。
初の遠征
初めての遠征では、去年までいたグラン・カナリア島へ。この時点でも遠征着は揃っていませんでした。
3試合ありましたが、ユニフォームはメインカラーだけ届き、もう１枚は男子チームの何年も前の番号付きのTシャツ。宿泊施設にはもちろん洗濯機はなく、全員同じ部屋で２段ベッド。
ご飯は自分達で盛り付け、皿洗い。そこに、２チームが泊まり、30人程いる中、トイレは２つ。なかなかこの歳で経験することではないので、新鮮でしたが、1回限りが良いですね。笑
良い意味でも悪い意味でも全員一緒にを大切にしているチームなので、行動は常に一緒です。試合前必ず一緒のカフェに集まります。次の日が休みの日は、１つのバルに集まり、お酒を呑みます。移動着は半袖半ズボンと言われ、寒かったから長袖長ズボンを着ていくと何で半ズボンじゃないのかと怒られます。怒られました。笑 なぜ、長袖は着ていいのに、長ズボンはダメなのか。全員一緒じゃないとダメみたいです。体温調整くらい自分でさせてくれと思います。
去年までと全くと言っていいほど違う環境。悪いところもありますが、去年は持っていなかった車をクラブで提供してもらい、食事も昼ごはんは出たり、男子チームもいて仲が良い為、みんなで出かけたり、生活面は充実しています。ただやっぱり、今すっごく幸せかと言われたら、ハンドボールの面で物足りなさを感じているので、大きな声でハイとは言えません。
この島に住んでいる日本人の方とお話しした時に、ランサローテ島は観光客が多く、周りを見渡せばハッピーな人達ばかりで、いざ住むとなると、いろんな現実を見なければいけなく、自分を鏡で写されているような感覚になる。と聞きました。
私はハンドボールの面で、去年はクロスプレーをしただけで、シュートが決まっていたチームから、自分の個人スキルをもっと上げなければ勝てないチームに来ました。そう言った意味でも、自分と向き合うチャンスだと感じます。
10月に入ればリーグも始まり、言い訳が聞かない状況になります。いろんな意味で試され、それを楽しみにしている方々もいると思います。私も楽しみです。どんな結果が待っていようと自分の責任なので、今ここでできる最大限の準備をしていきたいです。
最初の場所、たくさんの仲間との再会
グラン・カナリア島へ遠征に行った時に、元チームメイトやスタッフ、友達が試合会場へ駆けつけてくれました。
元チームメイトは前日、本土で試合があり、帰宅したのは朝の３時にも関わらず、1０時の試合に来てくれて、いろいろ、本当にめちゃめちゃいろんなことがあったけど、初めてのヨーロッパで、何も知らない私にたくさんのことを教えてくれた大切な大好きな仲間に変わりはありませんでした。
一緒に過ごせたのはほんの数時間でしたが、とっても懐かしい気持ちになりました。出会った時、ハイハイがやっとできるようになっていた赤ちゃんが、一緒に手を繋いで歩けるようになっていました。
ランサローテ島とグラン・カナリア島、飛行機でたった40分ほどですが、近いようで、すっごく遠い気分です。こんな関係を今のチームメイトと築けるように、今も楽しみたいです。
3ヶ月の長期オフがあったので、ハンドボールロスになりすぎていました。
やっと、リーグが始まります。新たな仲間と新たな挑戦。スペインでも初めてのリーグということで、どうなるか分かりませんが、目標は優勝です。YouTube配信もあるはずなので、ぜひ今シーズンも応援よろしくお願いします。
