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日本とは違うリハビリ方法で困惑!?スペインの子どもたちとチュロス

日本とは違うリハビリ方法で困惑!?スペインの子どもたちとチュロス

アスリートインタビュー

細江 みづき

プロハンドボーラー

2021.01.12

日本とは違うリハビリ方法で困惑!?スペインの子どもたちとチュロス

冬も始まり、今日は寒いな~と思ったら18度。

だんだんこちらの当たり前が身につきつつあり、ないものねだりをすることも減ってきました。あるものでなんとかする。だって、ないんだから。

怪我をしてからの今と、5ヶ月で出会った人達のことを今回は記事させて頂きました。

怪我をしてからの約1ヶ月

こちらはリハビリステーションも愉快です。

 10月に利き足である左足首捻挫レベル2の靭帯損傷をしました。(詳しくは前の記事で)怪我した当初、今まで体育館で誰かが治療している姿を見たことがなく、

超音波の治療器はあるの?
電気治療はあるの?

と、チームメイトに写真を見せて、確認をしました。すると答えは、全てない。どうやって治すの?と聞くと、休むだけ。・・・笑

まさか自然治癒になるとは思わず、隣りの市にサッカーチームがあることを知っていた為、そこの施設を使えないか聞いて欲しいと代理人に伝えました。

治療が必要ということもマネージャーに伝え、どうにかして治療できないか連絡を待っていると、知らない連絡先からいきなり、

平日の5日間、朝10時にこの場所に来なさい。

と言うメールが来ました。「???なんだこれは???」と思っていると、リハビリステーションの方からでした。あるんかい!!それから、約1ヶ月のリハビリが始まりました。

 リハビリステーションでの治療も、日本とあまり変わらないかな?と思うような内容でした。

ただ理学療法士さん達がよく喋る。理学療法士さん同士でよく喋る。笑 

こちらでは車の「スズキ」が有名で、「ミヅキ」と似ている為、間違えて「スズキ~」って呼ばれた時には、部屋中でとんでもない笑いが起こりました。

「間違えちゃった。ごめんね。ひゃっひゃっ」

っていつまで笑うの?と私が思うほど笑っています。愉快です。「日本では、スズキが苗字なの?名前なの?」とも質問されます。苗字だよ。と伝えると、「ミヅキスズキ~」で笑われます。笑いのツボはまだ理解しきれていないです。

走る?走らない?歩く?歩かない?

 チームには、トレーナーが3人います。フィジカルトレーナーも合わせると4人です。ありがたいことですが、人数が多いが故に難しいことも。

トレーナーが毎日全員来るわけではなく、来る人来る人言っていることが違いました。

  • 痛みがあっても少しずつ走り始めた方が良いという人
  • 痛みがあるうちは一切走ってはいけないという人
  • ゆっくり走れても、ダッシュできなければ走ってはいけないという人・・・

走っていると止められ、歩いていると走りなさいと言われ、説明することが大変でした。

誰の言葉を聞くべきなのか、何と伝えたら良いのか、ここが本当に難しかったです。ただ、共通して言えることは、全員が私の怪我に対して、最善を尽くしてくれていたということです。

チームメイトや監督も、最初こそ、「慌てず休みなさい。大丈夫だから、ゆっくり治して。」と言っていましたが、日に日に、いつから練習始めるんだい?!

ミヅキは1人で休日を取っているよ!っと。嫌味ではなく愛情と受け取り、ハンドボールができないストレスはありましたが、リハビリ期間も笑顔をたやすことなく過ごすことができました。

復帰も近づいてきた頃、5人のミヅキも登場しました。監督手作りのDF人形です。1人少なく、私が入ると6人のDFが完成されるところもセンスがあるな。と思いました。ミヅキファミリーらしいです。今はもう1人増えて、しっかり6人でDFをしてくれています。

怪我をしてから3ヶ月が経ちましたが、未だに固さは残り、痛みもあります。

競技を続けていく限り、この怪我と付き合っていかなければいけないと思います。怪我明けの初めての試合は、チームは勝利しましたが、緊張と不安で、自分自身ズタボロの結果でした。

前までの自分だったら、この結果にどんどん落ちていく一方でしが、次に向けてすぐに切り替えることができていました。上手くいかなかった部分を監督に伝え、監督もそれを理解してくれて、すぐに練習に反映してくれました。

私が日本で学んできたことをスペインのハンドボールにマッチさせることが、このチームに呼ばれた意味だと思っているので、いつまでも落ち込んでいる暇はないんですよね。形として、結果として残せるように、常に挑戦していきたいと思います。

優しい人たち、可愛い子どもたち

朝ご飯には大きなチュロス?

スペインでは、大きめのチュロスをチョコレートの飲み物につけて食べる習慣がある。ということで、ある日チームメイトとチュロスを食べるにはどこに行ったらいいのかを、体育館の隣りにあるカフェテリアのおじさんに聞きました。

その日は日曜日だったのであいにくどこのお店も閉まっているとのこと。残念だ~。ということで、食べることができませんでした。

そして数日後、練習に行く前にいつも通りカフェテリアのおじさんに挨拶をすると、何とチュロスをプレゼントしてくれました。

ここでは作ってないから、買ってきたよ!って。それから、もう2ヶ月になるでしょうか。

週に3日はチュロスをプレゼントしてくれます。挨拶に行くことが、チュロスを貰いに来てると思われてないか心配なくらい、今日はチュロスないんだよ~っと、チュロスの話しばかりするようになっています。チームメイトにもお裾分けをしているので、

何でいっつもチュロスを持っているのか話題になったことも。笑 

日本は人気です。日本食も人気です。

引用元:http://www.balonmanoremudas.es/
※細江選手所属 チームサイトより

練習場の体育館が午前中は使うことができなくなった為、徒歩25分ほどのジムに通うようになりました。

そこでは、チームのフィジカルトレーナーの人がメニューを考えてくれて、トレーニングをしています。一般の人や、従業員の人たちもいて、新しく知り合いもできました。クリスマスも近づいて、コロナウイルスの関係でパーティーはできない為、お昼ご飯をみんなで食べる時にも呼んで頂くことができ、本当に多くの方に優しくして頂いています。

日本に去年観光に行ってきた。という方もいて、写真も見せてくれました。会う人会う人、日本に行きたいって言ってくれる人や日本語を教えてと言ってくれる人がたくさんいます。早く自由に旅行ができる日が来ることを心から祈ります。

体育館には、スタッフの子どもや元選手の子どもが来ることもあります。

子ども好きな私にとっては、最高に幸せな時間です。

6歳の子にスペイン語を教えて貰い、覚えるとめちゃくちゃ褒めてくれたり、人懐っこい子どもをずっと抱っこさせてもらったり、3歳の子にはしつこくいきすぎて嫌がられたり・・・。笑 

パパママが、私に会うと両手を合わせて頭を下げるポーズを取るように教えてて、知らないうちにそういうポーズをしてたのか、日本のイメージなのか・・・。

シュートを外した後に、私がよく「クソッ」と言っているみたいで、チームメイトにその意味を聞かれることもあり、ここで新たな自分を発見しています。

引用元:http://www.balonmanoremudas.es/
※細江選手所属 チームサイトより

1月はほとんど家に帰ることなく、試合続きの日々になりそうです。

コロナウイルスが拡大している中、試合ができていることに感謝します。いつ中止になるか分からない状況だからというわけではありませんが、ここにいる意味を考え、価値のあるものにしていきたいと思います。

そして平凡な日常を取り戻すことが難しくなっている今、当たり前でなかった環境が当たり前になりつつあります。その中でどう、人生を豊かにしていくか。

多くの方が今ある環境で、有意義な時間を過ごしていけますように。

以上「日本とは違うリハビリ方法で困惑!?スペインの子どもたちとチュロス」でした。最後までありがとうございました。

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