2カ月の休暇を得て、スペインでの2シーズン目が始まりました。
今ここにいることが当たり前じゃない。
思っていたことと 違うことが起きた時、どう変わるのか。まだ1カ月も経っていないのに、たくさんの感情の変化がありました。
2021-2022、スペインシーズンスタート
2カ月間の休暇が終わり、日本からスペインに戻ってきました。もちろん去年とは違い、生活での不安は全くありませんでした。
ですが、日本にいる時に、チームのSNSでたくさんの選手が加入することを知り、一体何人のチームになるんだろう… とハンドボール面での自分の居場所に不安がありました。
去年の時点で、2つのポジションでプレーするとは聞いていましたが、いざ始まってみると、自分の得意なポジション以外も練習するとなると頭の整理から自分自身のコンディションまでと困惑する毎日。
それに加えて新しい監督も就任し、新しいシステムを学びながらだったので、新生活よりもハンドボールであたふたしてましたね。
去年にはなかった思い-焦りのハンドボール
いざ今シーズンが始まってみると、新しいメンバーも増えて、このチームで生き残るには…と、自分の居場所を確保する為に、自分のことだけを考えてプレーしていました。
当たり前だけど、それでは上手くはいきませんね。 日本が大好きな新しい監督も来て、大好きな仲間とハンドボールができて、嬉しくて楽しくて仕方がないはずなのに、全然楽しくなくて、ただただ焦っていました。
自分が想像していた未来と違う
昨シーズンは、全てが新しいことばかりで、大変だったけれど、でもそれが楽しくて仕方なくて、生活でも練習でも自然に笑顔になっていました。
いっつも笑顔だねって言われていた去年から、気づけばいっつも怒ってるねって言われるようになっていました。
上手くいかない自分が情けなくて、笑うことができなかった。
負けたくない。負けたくない。負けたくない。
って思いが強く、練習後に人目も気にせず泣くことが増えました。
そんな状況での、スペインリーグ2シーズン目初の練習試合
初めての試合。どうにか、ここで活躍してやろうと気合いをいれて望んだ結果、やっぱり上手くいきませんでした。
試合後、監督に話しかけられました。
「今日の試合あなたはどうだった?」
スペイン語がどうとかの話しではなく、今日の試合で自分自身が何がしたかったのか、言葉にすることができませんでした。
そういうことか。 その時やっと、自分が戦う相手を間違えていたことに気づきました。
何度も何度も気づかせようとしてくれていた
今思い返してもめちゃくちゃなプレーをしていた私に、監督は、私にはあなたが必要って何度も言ってくれていました。
何でいっつも怒ってるんだよって、冗談混じりに伝えてくれるチームメイト
試合後、悔しくて悔しくて、ずっと泣いている私に、初めての試合なんだから落ち着きなさい。大丈夫だから。とずっと声を掛けてくれるチームメイト
私達はあなたが大好きって言ってくれるチームメイト
あなたはできるから大丈夫。私にとってあなたは素敵な人だから。と言ってくれるスタッフ
いらない闘争心ばかりが先走って、こんなにも素晴らしい人達に恵まれている幸せに気づくのが遅くなってしまいました。
その試合がきっかけで、やっと前の様に練習でも笑顔が増えました。
また、今の監督は練習の雰囲気を盛り上げてくれます。
「良いプレーをしたのに、何で全員で喜ばないんだよ!!ほら、拍手!」って。
日本語も少し知っていて、私が良いプレーすると「すご~い!忍者!」って言ってくれます。笑
しめる時はしめる。盛り上げる時は盛り上げる。メリハリのついた、素晴らしい監督だと思います。
もう12年もハンドボールをしていますが、まだまだ失敗もあります。
ただ言えるのが、これがシーズン前で良かった。 プロとして、結果出さなければという思いはもちろん大切ですが、仲間と一緒に戦うことが最も大切です。
それがチームスポーツ。 もう一度自分が何を求められているのか。チームに何をもたらすことができるのかを考え、すぐに始まるスペインリーグに向かいたいと思います。
以上「【ハンドボールスペインリーグ】2シーズン目の挑戦」でした。最後までありがとうございました。